2006-10-31 Tue

昨年1月に急性骨髄性白血病と診断され、闘病生活を続けていたが、昨年の11月6日に、38歳という若さでこの世を去った、本田美奈子.。彼女の1周忌を迎える今年の11月に、井上鑑率いるプロジェクト“INOUE AKIRA&M.I.H.BAND”が、追悼シングル「wish」をリリースする。11月1日のリリース日に先立ち、“INOUE AKIRA&M.I.H.BAND”のメンバーである井上鑑、福山雅治と、作詞を担当した一倉宏の3人が、10月30日にCD発売元であるユニバーサルミュージックにて、記者会見を行なった。
[ ■記者会見の写真はこちら ]

同曲は、本田のサウンド・プロデュースを手掛けていた井上が、彼女の復帰第1弾の作品として用意していた楽曲で、元気に回復した彼女が、自身の作品として発表するはずだった。彼女が闘病生活を送る中、福山雅治をはじめとするミュージシャンやスタッフらが、彼女を元気付けようと、同曲のデモDVDを制作し、病床の彼女へ届けていた。彼女は、感激のあまり、涙を流しながら曲を聴いたという。

記者会見では、「wish」のビデオ・クリップが初披露され、冒頭に記した3人が、本田美奈子.との思い出や、今作を制作することになったきっかけなどを語った。メイン・ヴォーカルの1人である福山は、彼女と初めて会ったときのことを、こんな風に語った。

“デビューして間もない頃、パチンコに行った帰りに、母親の店から出てきた美奈子.さんと偶然会いました。まだ、芸能人に会う機会があまりなかったので、とてもうれしかったのを覚えています。そのとき、僕は当然彼女のことを知っていましたが、彼女は僕のことはたぶん知らないだろうと思ってました。それ以降、彼女と直接会う機会はなかったのですが、彼女のお墓参りに行ったときに、高杉さん(本田の事務所の社長)が、“美奈子.が一番会いたかった人が来てくれたよ”と言ってくれて。それで、初対面のときの話を高杉さんにしたら、“美奈子.はそれを覚えていて、いつも福山くんを応援していたよ”という話を聞いて、うれしいような、切ないような気持ちになりました”


そして、記者から“本田さんへ伝えたいことは?”と訊かれると、“この曲は、初めから僕らが出すと想定して作った曲ではないんです。だから、この曲は永遠に未完成なままの曲だと思っています。僕らが今回したことは、美奈子.さんへのプレゼンテーションです。僕たちはこんな風に歌いましたが、美奈子.さんなら、どんな風に歌いますか? って訊きたいですね”(福山)、“福山くんは、ツアー中に、これを引き受けてくれた。アーティストにとっては、楽しくもあり、とても大変なときなのに。誰もが疑うことなくやってくれたということは、僕にとっては奇跡です。僕の周りのこんな素敵な人たちが、美奈子.さんともつながりましたよ、と伝えたい”(井上)、“本田さんには、(詞について)これでよろしかったでしょうか? と訊きたいです。きっとそれは、聴いてくれる人が、答えを出してくれるんじゃないかと思う”(一倉)と、それぞれコメントした。

このプロジェクトの発起人である井上は、今作について“この曲が、先々歌い継がれていくような歌になっていくことを、横から見守っていきたい”と語った。作詞を担当した一倉は、“本田さんが書き残した文から言葉を抜粋し、彼女が何を伝えたかったのか考えながら、彼女の気持ちがみんなの心に届くように、詞を書いた。彼女の感じた世界を感じて欲しいと思う”と、詞に込めた思いを語った。

同曲は、CDのみの初回限定盤と、CD+DVDの通常盤での発売となる。DVDには「wish」のミュージック・クリップのほか、レコーディング風景を収録したドキュメンタリー映像が収録されている。みんなのふとしたやさしさにより完成した同曲が、1人でも多くの人の心に届くことを願いたい。





CopyRight(C)2001-2007 Akira Karasawa

No reproduction or republication without written permission